2015年の新入生歓迎会で使った巨大空気砲の制作過程などについて書いていきます。
あと写真が組み立てた時にしか撮影なかったので文章ばかり(特に試行錯誤してるところ)の記事になってしまいましたが、読んでいただければ幸いです。
まず今回どれくらいの大きさの空気砲を作るかについて話していきます。
今回作製する空気砲のサイズは大体これくらいになります。
(*図の長さや比率などは正確ではないです。)
この大きさに合わせて材料を購入していきます。
今回巨大空気砲を作るにあたって使った材料について紹介していきます。
まず、空気砲の本体に当たる箱の部分についてですが、今回作製するサイズに見合う段ボールを見つけ出すのは難しいので
ホームセンターでプラスチックでできた段ボール(以下プラ段)を使うことにしました。
大体1枚800円くらいです。寸法は縦180cm、幅90cmくらい。
次に組み立てたプラ段を固定するための布テープとその後隙間を埋めるために隙間テープなどを買い足しました。
本体を作るだけなら材料によりますが3000円くらいで作れました。
(ちなみにプラ段は現在折りたたまれて化学室の薬品棚の隣にしまわれているはず・・・)
まずはプラ段を加工して正方形を作ります。この時6枚に切断して組み合わせようとするとあまり安定しなさそうだったので
真ん中に折り目をつけて折り曲げ、パーツ3枚をつなぎ合わせることにしました。
(段ボールの繊維(?)の方向に折るのは簡単なのですが、繊維と垂直の方向に折ることは難しいので
よくカッターの側面などを使って折り目を付けてから折っています。段ボールで工作する時に結構重宝します。)
前側に穴をあけて仮組みしてみました。
この後隙間が出ないようにテープで全体を固定しました。
その後完成したものを試し打ちしてみたのですがここで1つ問題が...
通常の段ボールの空き箱で作るような空気砲の場合手で箱をたたいて空気法を打てるのですが、
今回作った空気砲はそもそもサイズが大きいうえに、より頑丈なプラ段を使ったために
手でたたくことが難しく変形しにくいことから、手で打つ方法が使えないことが問題になりました。
そこで、本体を一部改造し、手で押す代わりにピストンを作って空気砲が打てないかやってみることにしました。
材料のプラ段は組み立てる分しか買っていなかったのでピストンの取っ手部分は段ボールで作りました。
あるものでパパッと作ったのでかなりもろいです。
また空気漏れを防ぐために周りに隙間テープ(窓枠などに張るスポンジ状のテープ。100均などで売っている)を貼りました。
ただ100均産のせいか、結構粘着力が強いので使用したハサミがけっこうべたつくようになってしまいました。
その後、改造した空気砲で再び試し打ちを行いました。
打つ方法に関してですが何度かやってみた結果、ピストンを押す人1人と本体を支える人が2人、煙を入れる人が1人と計4人に落ち着きました。
人数が少ない世代(5人)だったので1人でも休むとかなり危うかったです。
大きいサイズでの空気砲は、著者はやったことはもちろん見たこともなかったのでいろいろと大変でした。
実際に打ってみたら大きな空気の輪がゆっくりと浮遊していく様が見られました。とりあえず試し打ちは成功しました。
ただし今回の試し打ちでいくつか課題も浮上しました。
まず1つ目は煙の問題で、後に記述してありますが成分が人体に対して与える影響は無いのですが、周りが煙たくなるのでそれを消さないといけないことです。
やはりサイズが大きいので入れる煙もかなりの量になります。
(打つたびに火災報知器が動作しないかひやひやしながらやってました笑)
2つ目は運搬の問題で限られた時間内でどれだけ迅速にかつ安全に運ぶかが課題になりました。
発表に使える時間は限られているので、1つ1つの行動に無駄が出ないようにしないといけないのがなかなか大変でした。
3つ目は打ち出す角度の問題で最初は見ている人に体感してもらうためにやや下向きに打つ予定でしたが許可が下りなかったので
少し上向きにして打つことになりました。ただし天井にも当ててはいけないという制限があったので打ち出す角度には結構悩まされました。
(水平に打つという考えもありましたが、弾道が放物線を描くため考えから外れました。この時会場の設計図があればもう少し楽になったと今は思います。)
最終的に、リハーサルを含む試し打ちを繰り返し感覚で何とかしました。これぞ理化部クオリティー。
こうして練習と試行錯誤を積み重ねた結果、本番では無事発表は成功しました。
空気砲の中に入れる煙についてですが、普通は線香の煙などが使われるみたいですが(個人の経験測)今回は人前で打つことやサイズが大きいので
サイズに見合った量の線香の煙を用意することは難しいと考え、こちらで空気砲専用のスモークマシーンを用意しました。
ちなみにこれとセットで折り畳み式の巨大空気砲も販売されている(2015年現在)のですが、
予算と時間の都合上作ったほうがいいという結果になりました。
そもそもどうして巨大空気砲を作ることになったのかというと、毎年新入生歓迎会でいろいろと発表を行うのですが、
会場では火器や水などの使用が禁止されているため目の前で演示実験をすることができず、その結果毎年部活について前で話すだけになってしまい
部活の魅力というものをいまいち伝えることができませんでした。
そこで比較的制約に引っかかりにくい空気砲の実験をやるのはどうだろうかということで、空気砲を作ることになりました。
最近ではスマートフォンなどで手軽に動画が作れるようになっているみたいなので、デモムービーなどを流すのもいい手段だと思います。